2011.07. "MAX & ALEX CUP レポート - 日本プロボディボード連盟

2011 JPBA TOUR 2nd
"Max & Alex カップ" 

10周年ツアー始まる。

7/9日:スモールコンディションでプロトライアルスタート。

本戦を10日(日)に控えた土曜日、マルキポイントはスモールコンディションながらプロトライアルが予定通り開催された。

今シーズンプロになるにはこのトライアルと本戦での入賞しか道がないことから、男女合わせて21人のアマチュア選手がトライアルに挑戦。
まずは昨年のグランドチャンピオンの榎戸輝プロ、畠山美南海プロの前走ヒートに注目。小さい波でもここまで出来るのか?そう思わせる圧巻のライディング。ポイントはライブシステムで随時コールされ、高得点が叩き出された。

ヘッドジャッジが状況を踏まえ今年のボーダーラインをメンズクラス10点、ウィメンズクラス8点に設定。そこから参加者のヒートが始まる。

チャンスは2ヒート用意され、すべてのヒートでポイントのライブコールが行われた。

昨年は残念ながら合格者を生まなかったこの狭き戦いに、今年も果敢にチャレンジをしたウィメンズクラスの大平新選手が第一に合計点8点を超える。ラウンド1はその1名の合格者が出ただけで終了。

波の状況が良くないことからボーダーラインの再検討が行われ、メンズクラスのみ9点に再設定してラウンド2を開催することに。その結果、ラウンド1でギリギリ通過出来なかった柴田雅光選手が見事合格となった。

その後も小野聡選手、岡田洋樹選手、梅棹美佳選手が見事合格ラインを突破。今年は5名の公認プロがこのプロトライアルで誕生した。内エントリーしている4名は翌日のメインイベントを公認プロとして参加することとなる。

スタート6時に変更

プロトライアル終了後、コンテストディレクター、ヘッドジャッジのミーティングの結果、Max & Alexカップのスタート時刻を6時に変更。潮が引いている時間を有効に使い、水温と気温差で生まれる霧にも備えることとなった。その情報はJPBAツアーシステムを通じて全参加選手にメール連絡された。

「鴨川マジック」再び

午前4時。

まだ暗い中6時のヒートスタートを目指し設営がスタート。
波はアウトでもブレイクし、昨日の予想よりサイズアップしていた。

そして午前6時。心配された霧も出ることは無くヒートがスタート。

今年は1日開催となった為、2ポイントの時間が長く設定される。ヒート表とにらめっこしながら、選手も自分の準備に余念がない。
まずはウィメンズクラスからスタート。前日のプロトライアルで合格し、公認プロとしてのスタートを切った大平新プロは順調に1位でラウンドアップ。梅棹美佳プロは残念ながらラウンド1で敗退した。

続くウィメンズクラスラウンド2はほぼ波乱無しのラウンドアップとなった。

熱い駆け引きが観られたメンズクラス

メンズクラスのラウンド1は前日のトライアルで合格した柴田雅光プロ、小野聡プロが順当に勝ち上がった。

そしてラウンド2には榎戸崇人プロが登場。まだ本気とは思えないライディングながらぶっちぎりの最高合計得点12.83pはラウンドトップ。その他若手成長株の粂総一郎選手、アマでラウンド1から勝ち上がった松井利久選手がラウンドアップを果たす。
そしてここでもプロトライアル合格者の2名がラウンドアップを見せた。

8人枠となったDKクラス

今年は全イベントに設定されながらも人数枠が削減となったDKクラス。セミファイナルからのスタートとなったが、ラウンド1は波が小さく厳しいコンディション。そんな中でも昨年のグランドチャンピオンの山田幸久プロ、冠スポンサーMax&Alexから熱い声援をうけ出場した川名祐介プロが高得点をマークしファイナルへラウンドアップ。

各ヒート2番手争いが焦点となったが、富田和麻プロ、糸久勇プロが僅差でラウンドアップを果たす結果となった。

ウィメンズラウンド3


ラウンド3からはトップシードが登場。ラウンド3序盤からトップシード選手は順当な勝ち上がり。しかし今回スポンサーシードでトップシード出場した荒木桃子プロは良い波を掴むことが出来ないまま4位敗退。そして昨年のランキング2位大原沙莉プロもラウンド3で敗退となった。どのヒートも得点差のない中でどの波を掴むかの作戦が結果に結びついたラウンドだった。

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1ポイントとなったクォーターファイナル

6時スタートで波も順調に上がったままになったことから、予定ラウンドを一つ繰り上げてクォーターファイナルから1ポイントでの運営となった。同時に待ちに待ったポイントコールが行われる。

ウィメンズクラスのクォーターファイナルは接戦に次ぐ接戦。

丁度波もアウトかインサイドかで分かれ始めたことから、エリアの選択も勝敗を分ける大きな要因となった。そんな中昨年のグラチャン畠山美南海プロ、井上美彌プロ、地元鴨川の柴田梨加プロ、渡辺萌プロ、西村優花プロ、刀根真由美プロがセミファイナルへ。

地元の期待を背負った柴田プロは連日8時間もサーフしていたと言う情報も。さすがの波選びで安定した得点を出していました。

清野浩之プロが魅せたメンズセミファイナル。

一方メンズクラスと言えばセミファイナルで4強が偏るヒート順。ヒート1では榎戸崇人プロがここでも見事なライディングを披露して1位通過。しかしそれにぴったりと続いたのは宮崎から参戦の加治賢和プロ。合計点12.50pは見事としか言いようが無い。

そして問題のヒート2。

4天王のうち京谷雄策プロ、近藤義忠プロ、榎戸輝プロが当たり、そこにスポンサーシードとして参戦の清野浩之プロが戦いを挑む展開。

しかし序盤からこの清野プロのライディングがヒートをリードする。

これには観戦に来られた冠スポンサー「株式会社 Max & Alex」のテントも大喝采!大満足のヒート展開だった。

しかし最後の数十秒で順位は複雑に入れ替わり、結果のリザルトは清野プロは惜しくも3位。榎戸輝プロと京谷雄策プロがファイナルへと駒を進めた。近藤義忠プロはここで悔しい4位敗退となる。

嬉しい初優勝 DKファイナル

そしてイベントはいよいよフィナーレへと突入。

まずはDKクラスファイナル。
メンバーは帝王山田幸久プロ、富田和麻プロ、川名祐介プロに糸久勇プロの4名。

小波でも抜群の安定感を誇る山田幸久プロが有利というのが大方の良そうだったと思う。しかし今回は冠スポンサーに良いプレッシャーをもらった川名祐介が大きな成長を見せた。

1本目のレギュラーでリップを決めるとガッツポーズ。そこで一気にテンションがノリノリに。

他が波選びで苦戦する中、一人良いピークをキープし数少ないセットの波を掴む。そしてポイントを10.5pまで伸ばして結果圧勝。山田幸久プロは最後まで良い波に乗ることが出来ないまま終わった。

川名祐介プロはこれが嬉しい初優勝。
仲間に担がれ両コブシを空高く掲げて喜びを表した。

アウトサイドか、それともインサイド?ウィメンズファイナル

続いてウィメンズのファイナル。

波はアウトでもブレイクするが、途中で消えてなくなる波が多く、リップを手堅く決めるならインサイドのショアブレイクという状況。どの波とエリアを選ぶかの勝負が重要なポイント。

しかし離れるのが得策ではないと考えたファイナリスト4名はインサイドでの戦いを展開した。細かいポジショニングでの波の取り合いが激しい。

本当のショアブレイクため、スピン〜エルロロのコンビネーションにならない波も多く、良い場所からスピードを出すと言う基本が得点を左右したファイナルだった。

序盤から西村優花プロがリードするも、最後に畠山美南海プロが逆転。そのまま逃げ切り嬉しいプロ初優勝となった。


2位には悔しい西村優花プロ、3位には今回安定したライディングを見せた刀根真由美プロ、得点が伸び悩んだ井上美彌プロが4位でイベントを終えた。

体力、実力。メンズファイナル

メンズファイナルはスタートから選手がばらけた。インサイドでは榎戸輝プロが手堅くスピンロロをメイクして行く。しかし思ったよりも得点が伸びない。
センターアウトに位置をとった榎戸崇人プロがセットでのリップから猛烈なビーティングでインサイドまで繋ぎエルロロをメイク。これがハイポイントをマーク。

すると選手がアウトに動く。

ここからは忍耐合戦。中途半端な波ではインサイドまで繋げず終わってしまう。

そしてヒート中その繋げる波はほんの数本しか来なかった。その限られた波を自分のものにしたのが榎戸崇人プロと京谷雄策プロ。アウトのリップでARSからのインサイドまで乗り継いでのエルロロ。しかしこのビーティングが半端じゃなかった。一番大会を沸かせたのはこのメンズならではの体力と迫力だったのは間違いない。

そして優勝は完成度のさらに増したARSをメイクした榎戸崇人プロ。
終わってみれば合計点15pはこのイベントの最高得点であった。


オーストラリアでハードな大会に出場することでライディングを磨き上げて来た榎戸崇人プロが大きな成長を見せた。

若手もまだまだ成長が止まらない。この戦いは9月の新島へと続く!


そして各クラスのベストライディング賞は

 メンズクラス:長沢勇治プロ
 ウィメンズクラス:刀根真由美プロ
 DKクラス:富田和麻プロ

が受賞!おめでとう!!


今年311の影響も大きく、ツアーが開催出来るとは思えない程混乱が続いたボディボード業界であったが、こうして10周年目の記念すべきツアーを最高の形でスタートすることが出来ました。まずは冠協賛を頂き、ギャラリーの方々へのプレゼントまでご用意頂きました、株式会社マックスアンドアレックスの櫻井社長に厚く御礼申し上げます。そして地元鴨川の父、小倉様。鴨川サーフィンクラブの皆様。さらには梅雨明け直後の灼熱の太陽の下で観戦して会場を盛上げていただいたギャラリーの皆様、快くビーチを使用させていただきました鴨川ローカルの皆様。この場を借りて厚く御礼申し上げます。

みなさん本当にどうもありがとうございました!!

この熱い戦いは9月の新島へと続きます。引き続きの応援をよろしくお願い致します!!


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Report 岩波重之  Photos 岩波重之&吉岡昌彦 

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